FOUNDATION 06 / FIRST 30 DAYS
30日でAI会社を始めるなら、一商品・一導線・一業務に絞る
最初から多数のAI社員、SNS、動画、広告、新商品を動かす必要はありません。売上につながる一本の導線と、それを支える一業務だけを安全に自動化します。30日の目的は完成した会社ではなく、顧客行動と実購入を測れる最小の運用を作ることです。
開始前:動かさないものを決める
新しい計画を足す前に、既存の定期実行を一覧化します。目的、直近成果、外部影響、費用、担当、停止方法を確認し、売上導線と無関係なものはpaused_legacyへ移します。コードや成果物は削除しません。webサーバー、決済、承認基盤など必要な土台だけを維持します。
同時に、外部操作の三階層を決めます。内部の分析・生成・検証・集計は自動、上限と期限を持つ記事公開などは事前承認内で自動、価格・規約・checkout・DNS・OAuth・本番migration・返金・削除は毎回CEO承認です。この境界が決まるまで無人運用を始めません。
Week 1:事実を一つの台帳へ集める
最初の週は商品ページを増やさず、復旧snapshot、global kill switch、単一DB、行動event APIを作ります。商品、顧客、注文、会員権限、job、承認、成果物、loop runを同じ正本へ置きます。DBはWAL、prepared statements、transactionを使い、日次backupと実restore検証を準備します。
個人情報は必要最小限にします。メールは暗号化し、検索用HMACを分けます。magic linkとsession tokenはhashだけを保存し、生IPと生User-Agentは記録しません。金額と購入状態はStripeの署名済みwebhookだけを信用します。
この週の完了条件は、重複eventが二重注文を作らない、tokenが15分かつ一度しか使えない、kill switchでjob起動が止まる、backupから検証用DBを復元できることです。本番migrationはまだ行いません。
Week 2:一本の顧客導線を接続する
無料診断、低価格Starter、中心商品、購入後の認証と納品を接続します。各ページには対象者、得られるもの、含まれないもの、価格、支払時期、提供時期、返品・返金条件を明示します。checkoutは商品正本のlive状態とStripe Price IDが揃い、法務表示とCEO承認を通過するまで無効にします。
Starterから中心商品へアップグレードする場合は、購入から14日以内ならStarter代金を全額充当する条件を注文台帳で判定します。画面表示だけで割引せず、対象注文、期間、適用済みかをサーバー側で確認します。
この週のテストは、単発購入、重複webhook、支払失敗、認証、権限403、納品、会計一致です。月額会員はまだwaitlistにし、単発商品の実購入10件が確認されるまで有効化しません。
Week 3:検索される問いに答える
基幹記事と無料ツールを公開します。題材はSearch Consoleの実クエリ、無料診断の匿名集計、社内で実証した改善だけに限定します。AIが書きやすい一般論を大量生産せず、読者の判断に必要な手順、失敗条件、根拠、更新日を含めます。
記事から無料診断、Starter、中心商品へのCTAを一つずつ設計し、page view、CTA、診断完了、checkout開始を匿名イベントで計測します。検索流入が少ない段階では、商品数を増やさず、クエリとページの一致、内部リンク、診断価値を改善します。
Week 4:一つの改善だけを回す
dashboardでqualified organic sessions、診断完了、checkout、実購入、未納品、CEO時間を確認します。最も大きな離脱点を一つ選び、同時一件の実験へします。価格、規約、checkoutは自動実験の対象外です。
300 qualified sessionsで購入0ならオファーを変更します。300未満なら無料ツールと検索流入を改善します。2か月連続で計画の50%未満なら新商品追加を凍結します。結果が出ない時ほど、新しいチャネルを足さず、分母不足と提案不足を分けます。
毎週90分の配分
| 時間 | 確認内容 |
|---|---|
| 20分 | 売上、流入、CV、会員、未納品 |
| 20分 | 障害、失敗job、承認期限、データ鮮度 |
| 20分 | 顧客の反応と一つのボトルネック |
| 20分 | 継続・1変更・停止の最大3判断 |
| 10分 | 承認記録と次回評価日 |
資料作成や全ログ確認に時間を使いません。例外がなければ短く終えます。承認待ちが増える場合はAIの作業量を増やすのではなく、承認範囲を狭く定義できるか、そもそもそのループが必要かを見直します。
30日後の合格条件
販売数の大小だけでなく、顧客が無料診断から購入・納品まで進める、売上をStripeと台帳で照合できる、未払いユーザーを保護できる、重複実行を止められる、backupを実際に読める、外部操作が承認境界を越えない、CEO時間を測れることが合格条件です。
ここまで動いた後にだけ、週3本のコンテンツ、月1回の商品更新、会員の有効化を段階的に足します。AI会社はエージェント数で決まりません。顧客への約束、事実の台帳、止まれるループ、人間の責任が一つの運用としてつながっていることが本体です。